内定式 って「 欠席 」しても大丈夫?

内定式 を 欠席 しても大丈夫かどうか、考えるために何をするのかまとめました

欠席 ・不参加したい人も多い「 内定式 」って結局何するの?

内定式 が毎年10月1日に開催されます。基本的に「 欠席 ってわけにもいかないしなぁ……」とか思いながらみなさんしぶしぶ参加を考えることでしょう。

2018年は台風に見舞われ各地で延期や中止を決めた企業もあったそうですが、おおむね毎年のとおりに実施されたみたいです。

この内定式に関するニュース、毎年テレビや新聞で目にするのですが、そのたびにしばしば思います。

これ、なんのためにやってるの?

働き始めるのは翌年の4月、半年前に社会人としての心構えを説かれたってピンとこないんじゃ…。せめて学生たちの自覚が芽生える年明け1月とかに行った方が効率的だと思うのですが…。

事実、ほとんどの企業が10月に内定式を行っているもののそこに明確なルールはありません。

日本経済団体連合会が定めているのは

正式な内定日は、卒業・修了年度の10月1日以降とする

ということのみで、各企業はそれを遵守しさえすれば実施時期は別にいつだっていいのです。

 

そもそも「内定」っていう状態についてもよくわかりません。内定した後でも辞退できるって聞いたことがありますし、内々定って内定と同じ意味じゃないんですか?

 

そこで今回は、

内定式の存在意義

について調べましたので現状と意見を書きたいと思います。

 

内定、内々定など就活用語についてはこちらの記事から!

 

 

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内定式って結局何するの? 欠席したらやばい?

一般的な内定式は、「式」と名のつく通り儀式・式典のような役割を果たしているそうです。

実際に行われることはと言えば、下記の通りになります。

①内定通知書の授与

学校の入学式とか卒業式と同じで、「あなたは内定しました」という紙を手渡される儀式です。社長をはじめ、社内ランク上位の人から手渡されることで、新社会人にとっては意識と意欲増進につながるらしいのですが…。

紙切れ1枚で、やる気ってそこまで上下しますかね?

今や日本企業はインターンシップ制度が当たり前で、内定式なんて厳かなことをしなくても学生のころから仕事現場に出入りしている学生だって多いです。

第一志望の企業なら内々定の時点でモチベーションは十分高くなりますし、そこが滑り止めの(表現が適切かはさておき)企業ならば、腹をくくるか転職を決意するかのどちらかです。

いずれにしても、

内定式前:あー、やる気でないなぁ…

↓ところが証書をもらったことで…

内定式後:よっしゃ! 会社の一員としてバリバリ働くぞ!

なんて自己暗示にかかりやすい人は、人として危うい気さえしてきます。胡散臭い儲け話とかに気を付けてください…。

 

②社長、会社役員からの挨拶

お偉い方々からのありがたいお言葉をちょうだいします。

会社の経営方針やビジョンを内定者に伝えることで会社の魅力を訴えかける狙いなのでしょうが、

興味がある人はメールなど書面でもらっても読みますし、興味がない人は拘束して強制的に聞かせても頭になんか入りません。

ゆえにここについても、お偉いさんがスピーチの際に手に持っている手カンペをコピーして配布した方がはるかに効率が良いと思います。

どうしても聞かせたいのであれば、スピーチ内容をもとに要約させたり質問に答えさせたりするペーパーテストを準備したらいいのに…。なんとも中途半端です。

 

③会社の施設見学

会社内を人事担当のガイド付きで回ります。確実に、入社式のタイミングでこと足ります。

 

④懇談会(食事会)

実際に働いている先輩社員を多くの部署から集め、内定者とともに自慢話報告会…もとい交流会が行われます。

こちらも内定者のモチベーションアップにつなげているとのことですが、結局のところただの食事会にすぎません。

そういうワイワイしたことが好きならその場は楽しいとは思いますが、その場で知り合った先輩社員の大半と、新入社員が次に出会うのは半年後だったりします。

しかも社員さんにとっては、自分たちの会社での立ち位置がかかっている見張り付きの食事会です。本音を話すはずがありません。

お互いにけん制し合ってうわべ上仲良くして、そしてリセットされた状態で翌年4月の入社式を迎える…。

それなら、入社式だけで良いんじゃないですかね?

⑤書類などの事務手続き

内定受諾書や当日の交通費など事務手続きが行われます。

しいて言うなら内定式に必要なのはこのイベントだけでしょうか…。

もっとも、内定式がなければ交通費の発生もないわけで、自分たちが蒔いた種で自分たちの作業を増やすマッチポンプ的なにおいもしますが…。

 

当日の流れとしてはこのような5項目がメインとなるようですが、実質必要なのは⑤だけです。

現状の内定式全体の時間としては、1時間以内や2時間以内。懇親会含めて4~5時間ほどでしょうか。少なくとも遠方から来る人にとっては、手間でしかありません。

たいていの作業を、インターネットを使って簡略化できちゃうんですよね…。あくまで理屈上の話ですが。

 

内定式の目的、ネットにはきれいごとしか載ってない…。

内定式を必ず行わなければいけないという決まりはありません。にも関わらず多くの企業が内定式を実施しています。

こんな儀式にこだわるなんて、きっと何かどうしても実施しなければならない目的があるはず。

ということで各社が内定式を行う目的を調べてまとめます。


①早期での学生の囲い込み

前述した内定と内々定の違いにも通ずる話ですが、内定承諾書には法的拘束力はないと言われています。

内定通知証を渡すことにより、就労開始予定日からの「労働契約」が成立します。言い方を変えると、採用内定通知を受け取った時点で労働者と企業との間で「契約」が成立するのです。

もっとも、労働者は2週間の予告期間をおけば労働契約を一方的に解約できるため(民法第627条1項)。2週間の予告期間を置いたうえで内定を辞退すれば有効に労働契約を解除できます。会社に対する損害賠償義務も生じません。

そう考えると、入社2週間前までは内定通知書が本当にただの紙切れ同然とも言えるのですが…。

私達自身の身に置き換えて考えてみましょう。なんだかよくわからない堅苦しい席に呼ばれ、証明書のようなものを手渡され、偉い人の言葉を聞き、激励の言葉を飛ばされるわけです。

ここまで参加した後に内定を辞退するのは気が引けるな…

って気がしませんか?

これこそまさに、企業側の戦略です。

形式的ではありますが、「内定通知書」が交付され、それと引き換えに「入社承諾書」を提出し、最終的に入社する意思を確認されるわけです。

内定式を実施することにより「この企業に入社して頑張るんだ」という意識があらためて強くなり、固い決意が生まれます。内定を得た実感を持てると同時に、正式に入社の意思を示す機会となります。

とかなんとかネットで調べたら書かれていますが、要するに、

ここまでしてやったんだ、お前ら裏切るなよ?

って圧をかけているってことですね。

もちろん入社を心に誓っている人にとってはあってもなくても変わらないものですが、

心揺れ動いている押しに弱い内定者を、念には念を入れて縛り付ける

これがもっとも大きな役割なのだと思います。


②入社する学生に対してのフォロー

8~9月になると、ほとんどの学生が厳しい就職活動を終えるわけですが、今度は

自分なんかが来年の4月からこの会社で働いていけるのだろうか…

と不安に陥る学生が多いそうです。

こういう状態を「内定ブルー」と呼ぶとのこと。

これは内定でも内々定でも変わらず、

内定(内々定)取り消しをされてしまった先輩がいるらしい…

とかいう噂を聞けば、一瞬で不安でつぶされそうになる人もいるほど。

内定式はこのような学生に対して、「大丈夫だよ、間違いなく入社できるよ、これからよろしくね」と言い聞かせて不安や懸念を払拭し、フォローする役割もあるそうです。

…が、正直気休めです。

 

確かに内定を出すことによって、企業は一方的に労働者との契約を解除することができなくなります。

ですがこれはあくまで原則。もちろん例外だってあります。

たとえば学生が学校を卒業できなかった場合や、何らかの罪を犯した場合などであれば、内定取り消しをすることができます。

企業側の都合で切られることはなくなりますが、結局最後は学生サイドの自己責任。

単位数が足りなくて留年しました…助けてください…

なんて企業に泣き付いても、多分会社は待ってくれないと思います。

世の中に絶対なんてありません。内定式は絶対を保証するものではないため、結局あってもなくても状況は変わらないということが言えます。


③社会人としての意識を高める

不安になる学生とは対照的に、就職活動を終えた開放感からハメを外してしまう学生もいます。

学生気分が抜けない学生に内定式へ参加させることで、新社会人としての意識の芽生えさせることも目的のひとつだそうです。

……これも思うんですけど、だとしたら10月ってタイミングは微妙すぎませんか?

内定式の1日が終われば、また向こう半年間は学生気分です。一般的に内々定が出てから内定式に至るまでが3~4ヶ月だと考えると、就活からのブランク期間よりもこれからの期間の方が長いです。

正直1日で人間が矯正されるとは思えませんし、もっともらしい理屈にすぎないような気がするのですが…。

え? 内定式を無くした結果、ハメを外す学生が現れたらどうするか?

そんな場合も大丈夫、会社がその学生を解雇してしまえばいいんです。

学生ノリで警察沙汰になるような人は、遅かれ早かれ何か問題を起こします。「内定ブルー」を助長する、内定取り消しの噂がまた流れることになりますが、背に腹は代えられません。

むしろこのままでは、悪さをする他の内定者のために時間を制約される真面目な内定者がかわいそうです。


④仕事適性の確認

社員が内定者と直接的なコミュニケーションを取ることにより、配属などの参考にする目的もあるそうです。

事実内定式で面談や研修、語学テストや適性検査を行う企業も多く、内定式から希望部署への配属争いが始まっています。


⑤内定者同士、企業の社員とのコミュニケーションの場になる

さらに入社すれば、学生時代とは異なる新しい人間関係を築いていかなくてはいけません。

内定式にはその事前準備として、内定者同士や社員と内定者の交流のキッカケを作る役目もあるそうです。

 

私個人としては、④・⑤から派生して内定式の目的をこのように考えています。

内定者同士のけん制し合い

翌年4月からの社会人生活を少しでも優位にするための、情報戦です。

内定式に欠席したら、陰口をたたかれるかもしれない。自分のいないところで、他の内定者が媚を売りまくって出し抜かれるかもしれない。そんな状況を作らないためにも、内定式に出てみんながみんなアピール合戦をする。

これが現実としての内定式の最も大きな役割だと思います。

 

正直、企業側にとって内定式のメリットなんてないと思うんです。

入社前に問題を起こした学生は問答無用で解雇して、適性検査などは入社後すぐにいろいろ行えばいい。

いきなり現場に出さされる新入社員なんていませんから、最初一か月くらいは内定者による全体研修が行われるはずです。その間に様子を見て、フラット横一線な状態から内定者を確認した方がフェアで良いのではないでしょうか?

それが「内定者懇親会」という名の変な飲み会で変な優劣がついたらどうなるでしょう?

まず、地方在住の内定者が圧倒的に不利です。帰宅するために早く帰らないといけないからです。

逆に、実力によらず短期決戦でインパクトを残せる一芸を持つお調子者が圧倒的に有利です。その場で披露できる特技を持つ人ほど、社員からしたら印象に残りやすいから。

 

手品が出来てチャラついていて、お酒に強く翌日の予定もないため朝まで飲み明かせる勢力ばかりが得をする。

それでも内定式は必要でしょうか?

 

内定式を無くすメリットは?

ここまででわかるとおり、内定式は仕事に対する理解や共感を深めるとともに学生のモチベーションを高める良い機会だとされています。

内定式を経た学生の声としてありがちなのは、

内定したという「実感」がわきました!

同期との「連帯感」が持てました!

会社や仕事への「理解」と「自信」が深まりました!

などなど。

そりゃ賞賛する内容を言います。けん制の仕合いは始まっているんですから。

 

じゃあ反対意見が全くないかと言えば、もちろんそうではありません。

一方的な説明が多く飽きてしまった/役員との懇親会で居心地が悪かった

などの不満を抱く内定者も少なくありません。

そこで今度は、内定式を無くすメリットについて考えてみます。

 

欠席とか関係なし! 内定式をそもそもなくすメリット

企業にとってのメリットは言わずもがな、手間と費用の削減です。様々な書類の準備だけでなく社員陣のスケジュール管理、内定者一人一人のケアにかかるコストが不要になるため仕事が減ります。

人事部がヒマを持て余すかと言えば、そんなことはありません。式自体がなくなるだけで内定者が入社に至るまでの監視を続けることは変わりないですし、内定式を省略する分、翌年度に向けての説明会やインターンシップにいそしむことになります。

内定を出してから直接学生と会う機会がなくなれば、とにかく入社試験の時に細心の注意を払わないといけません。むしろ「選ぶ側」としての企業意識はより高まるのではないでしょうか。

一方で学生側のメリットとしては、就活と学生生活のメリハリをつけられるところにあります。

ただでさえ内定者研修やらなんやらで学業がおろそかにされていると大学から企業にクレームが入っている昨今です。長期にわたって長々と内定時代から企業と結びつきを求められるくらいなら、いっそ就活シーズンと学業シーズンを明確に住み分けた方が学生にとっても「今すべきこと」が明瞭で良いです。

また、今や会社の飲み会などに強制的に出席させることが「ハラスメント」だと騒がれているのに、内定式後の懇親会については社会問題になったことがありません。

それはある種、

内定式を欠席するなんてありえない、出席することが当然だとみなす風潮がある

からではないでしょうか。

今後の会社員生活を考えた時に、内定者という立場は圧倒的に弱いです。先輩社員には逆らえません。内定者同士で助け合おうにも、なぜか出世争いや蹴落としあいごっこを始める輩もいる始末。

右も左もわからない大学生の不安をただやみくもにあおるだけになるような式典や会合なら、はじめから何もない状態にして入社後勝負にした方がまだ実力差が明確になると思います。

先に述べたとおり、居住地などが理由でアピールの場の条件がそろっていない以上、採用試験や入社後の立ち居振る舞い以外の内定式を、判断材料にすべきではないと思います。

 

元に、現在10%以上の会社では内定式が実施されていないというデータもあります。たいていが中小企業だったり内定者が少なかったりなどの理由によるものですが、それでも開催せずとも十分企業活動は行えるのです。

無駄に華美にするだけの様式美とするならば、働き方を見直す一環として存在意義を一度問い直していただきたいものです。


経団連が就職活動の早期化を促したことで、内定式が10月1日以降に行われるという取り決めが廃止される見込みになっています。

※経団連の決定事項については、下記の関連記事から

 

大学3年の8月にインターンを経験するのが学生にとって一般的になりつつあります。それを決めたのは他ならない企業なのですから、内定式の有名無実さにうすうす感づいているのではないでしょうか。

そんな集まりなんかなくたって、学生は嫌でも就活の中で社員に会っているわけですし、わざわざ改まって社員の態度や話す内容が変わるというのなら、そのような会社はあまりよろしくないです。

就活が前倒しされることでなにかと取り決めが新たに増えていくことが予想されますが、今一度「当たり前」だと思い込んでいる無駄に関しても見直す時期に差し掛かっているのだと思います。

 

残念ながらいつまでも昔のママとはいきません。内定式がなくなれば、それを歓迎する学生も確かにいるということを企業側には考えていただきたいものです。



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