駄菓子屋 (個人経営タイプのお店)って儲かるの?

駄菓子屋 さんの経営モデルの紹介

駄菓子屋 って儲からないよね? なぜ始めたの?

駄菓子屋 (個人商店タイプ)を見るたび、私が常々抱く疑問のひとつです。

私の兄が小学生だった頃はまだかろうじて友達と駄菓子屋に行って、お菓子を買ったりメダルゲームをして遊んだりしていたみたいですが、私にはそんな記憶はありません。

兄がよく遊びに行っていたという駄菓子屋さんは、私の頃には常にシャッターのしまった場所でした。その期間はほんの数年なのに…そんな一瞬にしてお店って無くなっちゃうんだ…。

幼心に、商売の難しさや世の移り変わりの無情さを感じたものです。

経済産業省によると、この20年で駄菓子屋さんは7割減となったそうです。いよいよこのような業態自体が絶滅してしまうような気がします。

みなさんの周りの駄菓子屋は、まだ生き残っていますでしょうか? 古いお家の1階を改装して作った開けたスペースにお菓子が所狭しと並んでいて、お店の奥ではおばあちゃんがニコニコ座っている。

ドラマでしか見たことのないような駄菓子屋さんは、今も存在し続けているのでしょうか?

 

そもそも私は思うんです。

「駄菓子屋」って、昔から商売としてやっていけていたのだろうか…?

今回は

駄菓子屋さんの儲けと衰退の理由

について調べたことを書いていきます。

 

 

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駄菓子屋さんは、今で言う起業家!

今でこそチェーンでお菓子を取り扱うお店は増えたものの、(「おかしのまちおか」とか)一般的にイメージする駄菓子屋さんは、おばあちゃんによる個人経営のお店ではないでしょうか?

チェーン展開なんて全く縁のない、卸業者も下手したら見逃してしまいそうなほどこぢんまりとした経営。それが駄菓子屋さん。

当然コンビニのように大きな会社のフランチャイズとして店舗経営しているはずもないので、必然的に駄菓子屋さんはみな開業したと言えます。

今で言う起業家です。駄菓子ベンチャーです。

 

子どもを笑顔にして食べるごはんはおいしいでしょうね。聖人YouTuberに通ずるものがあります。

 

YouTuberを名乗るほど簡単ではないですが、実は駄菓子屋さんは開業しやすい方です。

お店の敷地にしても特別広さを求めることもなく、お菓子を作るような大型什器などを導入する必要もありません。商品を陳列するための棚を作ってあとは駄菓子そのものを入荷すれば、すぐにでも営業自体は始めることができます。

自宅や土地が自分の持ち物であればなおさら有利で、だいたい10畳分くらいあれば立派な駄菓子屋さんになります。なんならいい具合に狭いほうが、たくさん駄菓子が並んでいてワクワク感も増すような気さえしてきます。

動くお金はお菓子の売買だけ
特別な技術やスキルは不要

起業するには中々魅力が詰まっているとも言えます。

 

駄菓子屋 って、駄菓子ほどには甘くない…

ところが無事に開業できたとしても、営業を始めればたちまち売上がバンバン出てくるなんてことはあえません。駄菓子屋単体での店舗運営が少なくなっているため需要はある程度あるものの、お小遣い程度にしかならない可能性が高いです…。

たとえば、仕入れ値は売値に応じて大体決まっています。駄菓子は単価が安いので、

仕入れ値は販売価格の8割

が相場のようです。

「うまい棒」でも「ビッグカツ」でも「たらたらしてんじゃねーよ」でも「モロッコヨーグル」でも、たいてい卸値は定価の8割ほど。

すなわち粗利は売上の2割ほどです。

そこに電気代や包装紙代などの経費がかかるので、本当に儲けは少ないです。駄菓子だけだと、利益は1000円くらいということもザラにありそう…。

10円のものを売って2円の利益、ひとつひとつのお菓子が安いだけに経営としてはかなり厳しい。

もし近所の駄菓子屋で万引きしている悪ガキ小学生集団を見かけたら、

駄菓子屋さんを殺す気か!

と本気で問い詰めたくなります。

1日の利益が、プラモデル1個万引きされたら消し飛ぶんですよ?

割に合わなさすぎる…。

初日はそこそこ近所の人達が集まるでしょうが、結局すぐに飽きられてしまいます。

たとえば売上のモデルを考えてみると、

初日オープン時:20,000円弱
オープン翌日以降:10,000円程度

くらいがリアルなラインではないかと…。

実際の儲け額が2割だとしたら、利益は1日2,000円。月6万円くらいです。

内職した方が稼げます。

そもそもお店の売上は毎日変動するもので、常に一定額の安定収入を見込める店舗なんて駄菓子屋さんに限らずとも存在しないはずです。

そこに加えて単価が安い駄菓子。コツコツと積み重ねていくわけですが、足りない備品は購入しなくてはいけません。

ビニール袋をもらうことすら申し訳なくなるレベルです…。

アルバイトを雇うという発想なんて出てくるはずもなく、真の意味で「個人で行うビジネス」となることでしょう。

駄菓子屋さんは、お小遣い間隔で楽しむ副業レベル

だということは知っておいてください。

 

駄菓子屋の売り上げは、どうしてこんなに落ちたの?

ただでさえ経営の厳しい駄菓子屋さんですが、最近では輪をかけて売上が下がっており閉店する駄菓子屋が急増しています。

駄菓子屋さんが生き残るには値上げするしか方法がないと思いますが、実際のところは「値上げしてるのに店はどんどん潰れている」ところが大半です。

どうしてでしょうか?理由を挙げてみます。

駄菓子屋が苦戦する理由①:学校の変化・習い事の増加

駄菓子屋さんの経営を支えるのは、なんと言っても子ども達です。小学生が100円を握りしめて学校終わりに近所の駄菓子屋さんに…、みたいな風景が昔は一般的だったそうですが、

なにより私自身が経験したことがありません。

少子高齢化によって小学生の数は減ったとはいえ、ゼロになったわけではありません。だから「少子化」という答えで問題を片付けるのは簡単なんですけど、それだけではあっけなさすぎるな…と。

 

思うんですけど、子どもの数が減ったというよりはむしろ、子供同士で友達と会う機会が減ったことの方が駄菓子屋閉店問題と直結するのではないでしょうか。

たとえば下校時間が過ぎたあと、今の子どもたちの中には

「家帰ってから遊びに行こうぜ!」
「ごめん、今日は無理なんだ」
「えー、駄菓子屋行こうよ!」
「塾が…」
「そっか…」

みたいなやり取りが横行していることが予想されます。

子どもが駄菓子屋さんに行く家庭というのは、所得水準の中流階級に多いと思いますが、

上流階級は駄菓子なんて食べませんし、所得水準があまりに低い家庭は子どもにお小遣いを渡す余裕が無いため必然的に駄菓子屋さんにはいけなくなるからです。

中流階級、いわゆる「普通の暮らし」をする家族にとっては、

将来大卒で就職できるように、一応中学受験をしておいて準備させておこう

というのがイマドキの「普通の考え方」です。

大卒当たり前の学歴社会化が加速していますからね。ちょっとお金に余裕のある家ほど、その余剰金を子どもの学費に企てます。塾に行かせ、家庭教師を付けます。

お金も時間も、駄菓子屋なんかには流しません。

 

小学校そのもののカリキュラムの変化なんかも影響があると思います。

たとえば昔は公立の学校だって土曜の午前中に学校があるのが普通だったみたいですから、土曜日の午後なんて学校で友達と約束したあと遊びに来る子が多い、絶好のかき入れ時だったはずです。

だけどもちろん今は土曜がお休み。駄菓子屋さんにとってはボーナスタイムが一転して、無為な一日へと変貌してしまいました。

おまけに子どもの塾や習い事なんかも加わって、トドメが刺されることになります。土曜は開店休業状態でしょうね。

そしてそのしわよせは当然、平日に来ます。

平日の授業時間が増えることは帰りが遅くなることにつながります。放課後になる頃には、あたりがすっかり暗くなってしまうことも…。

物騒な世の中ですから、ますます親御さんは我が子の安全を願うあまり、駄菓子屋なんかには行かせません。平日の夕方は、まっすぐ家に帰ってこさせます。

以上のことから、子どもが駄菓子屋さんから遠のいてしまうのも無理は無いと思います…。

 

駄菓子屋が苦戦する理由②:駄菓子がコンビニで買えちゃう

子どもという金脈を失ってしまった今、駄菓子屋さんがメインターゲットとするのは

うわ、駄菓子とか懐かしい!

と思い出混じりに財布を開く大人世代でしょう。

子どもよりも人数が絞られる分大量購入を見込めるため単価が高く、売上だけを考えるのであれば悪くはない商法だと思います。

ところが、そんな大人をターゲットにするとライバルとなるのは、コンビニです。

今度近所のコンビニを訪れた際、お菓子棚の端の方に目をやってみてください。

駄菓子が普通に売られています。

懐かしんで駄菓子を買いたいと思う大人たちはえてして、「駄菓子をキッカケに過去の自分に思いを馳せてノスタルジーになりたいだけ」なので、1人の空間と駄菓子さえあれば欲求を解消してしまえます。

極端な話、ネット通販ですら良いわけです。情緒はないですが…。

 

「久々に駄菓子を食べたい」という欲求は突然訪れるので、迅速性が重視されます。駄菓子屋さんは夜には当然閉まってしまいますから、24時間駄菓子欲求に応えてくれるコンビニやECサイトに軍配が上がるのも、また仕方のないことです。

ECサイトは便利になった分、駄菓子屋さんは大打撃なのかもしれません。

 


こんな圧倒的劣勢となってくると、逆に気になってくるのが

駄菓子屋さんは、どうやって今まで経営を続けてきたの?

ってことです。

駄菓子屋だけでやってくのは、このご時世かなり厳しいです。

だから駄菓子屋さんが生き残るには、

駄菓子以外で利益を出す

これしか方法がありません。皮肉な話ですが。

たとえば自分の持ち家を使ってお店を開いているのであれば、一角でより単価の高いものを売れば経営状況は改善されます。

お好み焼きやたこ焼きを出してみたり、自動販売機やガチャガチャを置いてみたり。酒の取扱いやクリーニングを受け付けるなどして、子ども向けの営業から完全に離れてしまうというのもひとつの手です。

完全に駄菓子屋さんを趣味だと割り切って、まったく別の仕事をするのも気が紛れて良いと思います。お年寄りであれば年金暮らしの人もいるはずです。

いずれにしても、駄菓子以外の収入は必須です。

 

とはいえせっかく一念発起して携わった駄菓子。全く別のことをするのはもったいない!

そう思う方にご紹介したいのは、たとえば「駄菓子バー」です。

基本的には飲み屋さんなのですが、提供する料理に駄菓子を用いたアレンジ料理を用意したり、単価のやすさを逆手に取って駄菓子そのものを店内で食べ放題にしたり、飲食店経営にうまく駄菓子を融合しながらビジネス展開を行っています。

もしくはいっそ「YouTuber」になってみるのも良いかもしれません。

駄菓子を大人買いする企画は今やYouTuberのお家芸になっているので、駄菓子を取り扱うという意味ではプロとして参入することが可能です。

すでにYouTuberというビジネスモデルが下火になってきているという感じは否めませんが、それでも自分が仕入れた駄菓子を自分で使う分にはある種リスクは低いです。賞味期限を切らして捨ててしまうくらいなら、しないよりはマシくらいの気持ちで始めてみてください。

思わぬ形で結果が出る可能性はありますよ!

 

純粋無垢な子供目線で見れば、駄菓子屋さんほどお気楽そうな仕事はないと思います。ですが現実は人工甘味料たっぷりのお菓子ほどは甘くないですし、合成着色料の色ほど明るいものではありません。

それでも駄菓子屋を続ける理由があるとしたら、

子どもを喜ばせたい

これが最も大きいでしょう。

自分だけの働き方、オウンドビジネスを見つけてお金を稼げるのは必要不可欠ですが、そこにもし「子どもが好き」などの心理的やりがいが絡んでくるのであれば、駄菓子屋さんを目指すことってとっても素敵だと思います。

もしもこの先自分の原動力の原点に立ち返る機会があった際は、駄菓子屋さんも候補のひとつに入れてみてください。

たとえば中国メディアでは日本の駄菓子が高評価で扱われているそうです。近所だけで完結させるのではなく、世界にまで目を向ける。インターネットを使える今だからこそ可能なことです。

今誰も儲かっていないということは、あなたが画期的なビジネスモデルを見つけられるかもしれません!



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