シュリンクフレーション = 美味しくなって新登場 !問題を解決しよう

シュリンクフレーション について、コンビニの新商品を例に説明します

シュリンクフレーション (shrinkflation)が、はびこる世の中です

シュリンクフレーション (shrinkflation)という言葉を聞いたことがありますか?

……って聞かれたら、なんのことかピンとこない人もいるかもしれません。

なので質問を変えます。

「美味しくなって新登場」したものを見かける機会が増えたと思いませんか?

たとえばコンビニなんかでおにぎりを見てみると、たいてい

「新発売!」

なんてシールが貼られています。

たしかに珍しい味や挑戦的な試みなど、これまでに見たことがないような新商品ならまだわかるのですが、

ツナマヨおにぎりが「新発売」って、どういうこっちゃ?

って思いませんか?

おにぎり界の革命児「ツナマヨ」をこの期に及んで知らないなんて人、おそらく日本にはいません。大陸からやってきたおにぎり界の新進気鋭勢力「チャーハン」にもよく、「新発売」って書かれています。

あとは冷やし中華などの麺類。シーズンが来ましたよって意味で「新発売!」って書いているのでしょうが

それは「新発売!」ではなく「大復活!」なのでは?

っていつも気になります。

 

しかも毎回新発売の際に謳い文句は決まっていて、

・美味しくなって新登場!
・使いやすくなってリニューアル!

のどっちかのパターンです。

 

いや、人によるだろ

と。

「美味しい」や「使いやすい」はあくまで主観なのであって、断言するには根拠に乏しいです。

「じゃあ今までのは美味しくなかったのか?」
「これまで、使いづらいものを売りつけやがって!」

こんな批判が来たら、甘んじて受け入れるのでしょうか?

どこかのYouTuberが試しにクレームを入れ、雑にあしらわれるのをぜひ見てみたいものです。

 

結果的にこれらの「新発売」の背景には、「インフレ」が関係しているようです。物の値上がりですね。

インフレへの対応策として発展途上国は「デノミ」政策をとることもありますが、基本的には手間もかかるため頻繁に行われることではありません。

※「インフレ」や「デノミ」については、下記の記事を参照ください。

 

だから今回は、

なぜインフレが起きると「美味しくなって新登場」するのか

について考えていきたいと思います。

 

 

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具の変化を「美味しい」とか言うやつはだれだぁ!

ぶっちゃけ僕は北大路魯山人氏の弟子ではないので、微細な味の変化には全然気づきません。

孤独ですがグルメではないです。

だから「新発売」の商品を食べてみても、美味しくなったかなんてわかりません。

 

馬鹿どもに新発売を与えるな!

なんて言われちゃったら、ぐぅの音も出ないです。

 

お察しのとおりですが、たいして味が変わっていないのに「新発売」と扱うのは、コンビニ業界ではよくあることだそうです。「新登場」や「新発売」って書かれていると、その前の商品を知らない人は

あ、新登場なんだ! 買ってみよっと

って手に取りやすくなることが予想されます。

なぜ人は、よく知らない「新商品」を買うんでしょうね? 仮に以前の商品を知らないほどこれまでコンビニに来たことがない人であるならばまず、「新商品」なんて得体のしれないものではなく、長らくの間親しまれている「昔ながらの人気商品」からまずは入るべきだと思うのですが…。

こういう「リスク」を「勇気」だと錯覚しちゃうミーハーな人が、仮想通貨を初めた途端に人気銘柄ではなくいきなり怪しい「新」銘柄に手を出して、全財産をスっちゃいます。気をつけましょう。

 

じゃあ本当に新しくなって美味しくなったのかと言われると、そうとも限りません。

実際は中に入っている具材の量が変わったり(ツナマヨ増量)、お弁当の具の一部が変わったり(たくあん⇒柴漬け)みたいな本当に些細な変化だけだそうです。

増量していたらたしかに「美味しくなる」可能性は高まります。アイスの中に入ってる果汁や牛乳、チョコが増えたら味が濃くなっておいしいと思います。

 

味が濃い=おいしい。

どんな天才でも、最後に行き着くのがこの結論です。悠久の歴史の中で脈々と受け継がれる、恒久不変の「あるある」ネタでしょう。

座ると、足が楽/褒められると、嬉しい

このあたりと同じ、「あるある」です。

 

にもかかわらず、たまに

クリームが減ってるくせに「美味しくなって〜…」とか言ってるやついません?

食パンにマーガリンをぬりすぎちゃって、ほぼ黄色い油の塊を食べているのに等しい食生活を送っている僕からしたら、「減ることが美味しくなる」の意味が理解できません。

 

量が減る=味が薄くなる=美味しい

みたいなやつは、今でも地球の端っこは滝になっていて下で悪魔が待ち構えているとか考えてるのと同じくらい素っ頓狂です。そんな説を唱えるやつには、こう尋ねたいです。

ケンタッキーのビスケットについてるメープルシロップの量が減っても、お前はそれを「美味しい」と言うのか?

と。

 

なんだかんだ母親の手料理が恋しくなるのと同じように、僕たちは慣れ親しんだ味を美味しいと感じます

美味しくならないほうが、「美味しい」と感じるのです。

「ありのままの自分を見てください!って言う演技派女優」みたいな矛盾が生じていますね。

ただし、変わらない方が良いとか言い出すと企業側が何の冒険もできなくなってしまうので……小さな違いを起こすことは大目に見てあげるようにしましょう。

ただしいちいちそれを「美味しくなって〜……」とかは言わないで欲しいものです。

 

シュリンクフレーション ! 量を減らすと高級感が出るよね? ね?

僕は小さなボトルに入ってるホテルのシャンプーとかを見ると、

めちゃくちゃイイやつなんじゃないか? いっぱい使おう!

とか思っちゃう浅はかな人間なので、「量が少ない=イイもの」という固定観念に縛られまくっています。

と同時に、

多少質が悪くてもイイからいっぱいよこせ!

とも思いながら生きています。

だからコンビニやスーパーなどで見かける

食べやすくなって新登場!

みたいな言葉が許せません。

これはすなわち、

小さくなって新登場!

と同じだからです。

 

「お値段そのままサイズが小さくなる」、このことを「シュリンクフレーション」と言います。商品の箱が小さくなったり、ペットボトルが細長くなったりする、あれです。

シュリンクフレーションっていうのは、実質的な値上げです。

シュリンクフレーションをまとめているサイト、「いつの間にか容量が減っている商品Wiki」というものも存在しているように、今やシュリンクフレーションはたくさんの商品に及んでいます。上記サイトでは、「菓子」「飲料」「インスタント食品」「冷凍食品」「加工食品」「日用品」という6つの商品カテゴリでまとめられています。

こいつらの腹立たしいところは、自分たちの都合には一切触れず「消費者のことを考えて小さくしました」感を出してくるところです。

原料の価格高騰や人件費の上昇などによる生産コストが上昇して、どうしても商品を値上げしたい時に、商品の価格帯を変えないまま内容量だけを減らすのが「シュリンクフレーション」です。

だったら、

原材料が値上がりしました! だから値上げします! ごめんなさい!

幼稚園児でも出来そうな「ごめんなさい」が、どうして大人には出来ないのでしょう?(最近はむしろこう言って値上げするパターンも多いですけどね)

冷蔵庫で場所をとりません!
持ち運びが簡単!

みたいに、「あくまで消費者の皆さんのことを考えてますよ」アピールをしてきます。

これを見て、「そうなんだ!企業が配慮してくれて嬉しいなぁ!」なんて感じる人はきっと、育ちが良いので値上げなんていちいち気にしません。「成城石井」や「カルディコーヒーファーム」を拠点とする、上位ランクの方々です。

 

一般的に「値上げ」というのは消費を抑制するための手段で、むしろ売り上げダウンのリスクをはらんでいます。ですが企業が売上げを落としたいわけがないので、苦肉の策として「お値段そのままだけど、内容量は減らす」という手段をとっているようです。

量が少しくらい減っても、たいていバレないでしょうからね。今みたいなネット社会じゃなかったら、ここまで取りあげられることもなかったでしょう。

 

たとえば「100gで100円」だったものが、お値段そのままで「90gで100円」になったとします。

同じ100円ではあるものの、買える「量」が減っているため普段の使用量が同じなら必ず出費は増えます。

このようにシュリンクフレーションによって量が10%減ったのだとすれば、僕たちが同じ量を使う場合は11%多いお金が必要になります「900g欲しい」場合にかかるお金は「900円⇒1000円」になりますからね。完全な値上げです。

だけど、実際のところ僕たちは大きく値上がりしたという印象を持ちません。

これみよがしに「お値段そのまま!」をアピールしてきますから。

お値段がそのままであるのはむしろ普通なのだから、ここをメリットであるかのように評価するのは本来おかしい気もするんですけどね…。僕らが面接に行った際に「日本語が読み書きできます!」なんてわざわざアピールしないのと同じこと。

 

「美味しくなって新登場」した結果、量が減って値段が上がるのであれば、せめて本当に美味しくなっていて欲しいものです。

いやこれは、「僕らの気の持ちようで美味しくなりますよ!」ってことなのか? 量が少ないことを過剰に意識すると、食べ終えた後でなんだか物足りない気持ちになって、「美味しかったな…」なんて錯覚を引き起こすかもしれません。

だったら僕らの方で美味しさを感じるために出来ることは、

元の量が減った分、食べる量も減らす!

これですね。

…ジリ貧って感じがします。

おいしくなるのは大変だ。

 

「美味しくなって新登場」は、いつか出来なくなる

これまでの日本では、バブル期を最後に長期にわたるインフレがありませんでした。バブルの頃も物の値段は上がっていたそうですが、それ以上に個人所得も増え続けていたらしいですよ? 想像がつかない……。

実は現在の日本でも、名目賃金や実質賃金は増え続けています。実感があるかどうかはわかりませんが…。

数値上は賃金が増えているのですから、いつかは値上げが始まります。 ところが「内容そのまま」で値上げするのは難しいから「お値段そのままで」実質的な値上げを行っていくメーカーが多いのでしょう。

で、「値上げしました」ってネガティブな情報から商品が買われなくなるのが嫌だから、「美味しくなって新登場」するわけです。

 

値上げは急には終わりません。むしろ「値上げしている=景気が良くなろうとしている」のだと考えたら、本当にやばいのは、この先商品が値下げしたときかもしれません。

値下げするとき企業はどうするのでしょう?

 

「お値段そのままで量を増やしました!」っていうのはナシですよ?

 

それだと暗に、「安かろう悪かろう」をほのめかすことになります。「量を減らしたけど美味しくしましたから!」がメーカーの言い分なら、「量を増やすってことは味を気にしなくなったの?」って僕なら思ってしまいます。

僕はバカ舌だからあんまり気にならないですが、世間がそれで納得できるかどうかは別問題です。

かと言って、

美味しくなったし値下げしました!

とか言ったら、「それが出来るなら、じゃあ今までは何だったんだ!」ってなりますよね。

値上げする時は散々「味」について触れてきたのに、値下げする時は

値下げしました!

しか言わないのでしょうか? 美味しくはどうしたの?

 

シュリンクフレーション (実質的な値上げ)に際して、
「美味しくなって〜……」のような味の言及は
最初からしないほうがよかったんです。

「値上げします、ごめんなさい」/「値下げします、いつもありがとうございます」

このどちらかだけにしておくべきなんです。

そこに言い訳がましい情報を入れたり小賢しい手段を使ったりするから、変に穿った見方をする人も出てくるし、そういう人ほどネガティブな情報をSNSを通して声高らかに発信するわけですし。

 

「美味しくなって新登場!」ばっかり謳うのは別に構わないけれど、

そんな一時しのぎなことばっかりやっていたらいつか自分達の首を締めるよ?

って思いながら、今日も僕は新商品のお弁当を噛み締めます。

 

……やっぱ味は一緒だよなぁ…。



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