デノミ (デノミネーション)歴代ランキングまとめ

デノミ に関するランキングをご紹介します

デノミ (デノミネーション)とは、通貨の桁数が変わることです

デノミ (デノミネーション)という言葉に耳馴染みの無い方でも、よくご存知の方でも、物価が上がることについて様々なイメージをお持ちのことかと思います。

「今まで安かったものが突然高くなるのはつらい…。」
「値上げってことは増税が関係ある? 値上げ反対!」

などネガティブなイメージがもしかしたら強いかもしれません。

 

100円のパンが今日から120円になります!

こう聞くと、消費者「あぁ…またか」って嫌な気持ちになりますよね?

 

では逆に、下がるのはどうでしょう?

1億円のマンションが今日から1万円になります!

こう聞くと、「マジで!?買わなきゃ!」とウキウキする人もいるのではないでしょうか?

もちろん大半の人が、「は?なんで?」って疑いしか持たないと思うのですが…。

 

昔に比べて、物の値段は少しずつ上がってきています。日本でも明治時代頃には「1円」が大金だったわけですし、今では「銭」という単位で日用品を購入する機会はありません。

それだけではなく、たとえば最近だと、「納豆の値上げ」「チーズの値上げ」「パンの値上げ」など食料品から「電気・ガス料金の値上げ」、さらには「タバコの値上げ」もニュースになっています。

嗜好品ならまだしも、日常生活に必要なものの値段が上がってしまうのは苦しいですよね…。

しかもこれらの特徴として、値上げが「数十~数百円」というギリギリ払える設定にしてくることが挙げられます。いやらしさを感じます。

 

今の日本の経済状況のまま、もしこれが、

6枚切り食パン=1万円!

とかになったとしたらどうでしょう?

多分、食パン購入をキッパリあきらめますよね?

しばしばこのブログでも出てくる言葉ですが、人間「あきらめ」が大切です。

6枚切り食パンを買うために万札が飛び交う世界が訪れたら、リアルに「パンがダメならケーキを食べればいいじゃない」の風潮が再来することになるでしょう。

 

さて一般的に、物の値段(物価価値)が上がることを「インフレ(=インフレーション)」と呼びますが、日本はもちろん世界中のどこをとってもインフレは当たり前のように起こり得ることです。

日本でもかつて、「バブル景気」という土地の値段が上がりまくった時期がありました。話しでしか聞いたことのない私達にとっては、なんとなく「インフレ=景気が良い」というイメージを持たせてきます。

でも当たり前ですが、値上がりにも、限度ってものがあります。

 

100円のパンが今日から1億円になります!

なんて言われたらどうでしょう?

1万円札をイチイチ数えるのが面倒で仕方ありません。

 

ところが歴史上、このような「限度」を超えた物の値上がりが起こってしまった国もいくつかあります。

そしてそういう国は対応策として、

リデノミネーション

という手段をとることがあります。

最近では、南米のベネズエラで「リデノミネーション」が行われました。

 

「リデノミネーション」のことを日本では単に、「デノミ」と呼ぶことが多いです。

細かな違いの説明はあとでザックリまとめておきますが、その意味としては一言でいうと、

通貨単位の変更

です。

まだピンと来ないと思いますのでもう少し簡単に言いかえます。

デノミ=一気にお金の後ろについている「ゼロ」を無くすこと(切り下げの場合)

ってことです。

たとえばですが、今の「10,000円」から後ろのゼロを4つとって、新たに「1円」として作り直すようなイメージです。単位を「10,000分の1」に変更した上で新しい貨幣を発行したり、現行貨幣の数字を書き換えたりすることが、「デノミ切り下げ」です。

 

上記ベネズエラの例であるなら、日本に合わせて極端に言うと、

昨日まで10万円だった商品が急に1円になる

ってことです。(ゼロを5つとる、5桁のデノミ切り下げ)

ベネズエラではまさに今、実際にこのようなことが起こっています。

 

1億円のマンションが今日から1万円になります!

って言われているようなものです。(この場合は4桁のデノミ、ベネズエラの場合はこれより極端)

 

急に安くなったように見えて嬉しいと感じる人がいるかもしれませんが、デノミはもちろん商品だけに効果が及ぶわけではありません。

昨日まで100万円だった貯金が急に10円になる

こともベネズエラでは同時に起こっています。

 

「後ろのゼロを無くす」とは、このようなことです。これ自体に、得も損もありません。単位が切り替わるだけですから。

 

ただこの「デノミ」。一気にゼロが消えるってことを考えたら、なんとなく心がザワザワして興味が出ませんか?

 

仮に今の「1億円」がデノミによって「1円」になったら、一気にゼロが8コ消えるんですよ?

テトリスやぷよぷよに近い爽快感を覚えます。(不謹慎でしたらすみません…。)

 

今回はこの「デノミネーション」に注目して、

・何のために行うの?
・どんな国が行うの?

というところから、

歴代、紙幣から「ゼロ」を消した国ベスト5
(=デノミ切り下げを行った国ランキング)

を発表したいと思います!

 

上に書いた「デノミ」とは「デノミネーション」の略なのですが、厳密には、

・デノミネーション(Denomination):通貨単位の呼称。円やドルみたいな感じ。 
・リデノミネーション(Redenomination):国の通貨を新通貨に切り替え、通貨単位を変更すること。

のように、意味が異なります。
ですが色々ややこしくなりますので、以降も日本での使い方に合わせて「デノミ=新通貨単位変更」を指すものとします。

また、デノミによってゼロが逆に増えることも考えられるのですが、今回扱うのはゼロの数が減る「デノミ切り下げ」の方です。

 

 

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「 デノミ 」するから……お願い、見捨てないで……。

「デノミ」が行われるのは一般的に、インフレが起こった後です。

インフレになると通貨価値が下がり、物価価値が上がります。額面だけ見ると値上がりしているように見えます。

そしてこの物価上昇、一時的なものなら良いのですが、あまりにインフレがひどいと毎日毎日継続的に値上げが起こってしまうのです。

昨日はパン1個100円だったのに、今日は1,000円になってる…。
え!?明日は10,000円になるの!?

って状態になると、生活に不便ですよね?

 

ややこしいだけではありません。値上がりがほぼ毎日起こってしまうようなことがあれば、通貨に対する国際的信用がなくなってしまいます。

外国人
また通貨価値が変わるの? どうせ明日も変わるんでしょ? もう面倒くさいから、日本円とかイラネ

みたいな感じで、取引きをしてもらえなくなります。

 

そこでデノミを行うことには、

国際的に取引しやすい形に戻す

という狙いもあります。

 

昨日までの旧100円=今日から新1円

という風に「1/100のデノミ切り下げ」を行えば、1万円だったパンの値段は再び100円へと戻ります。

こうすれば、また扱いやすくなりますね。

 

お金を作るのにもお金がかかる!

では次に、デノミを行うのはどんな国なのかについて考えます。

日本でもデノミをしようと思えば出来るのかもしれませんが、実現は行われていません。

制度・設備の変更に莫大なお金が必要だからです。

お金を新たに作るためにお金をたくさん使うのって、現実的ではないですよね?しかもその目的が

ゼロが一気に消えたら気持ちいいから

なんてふざけた理由だったとしたら、そんなの国民の納得を得られるはずがありません。

実際、今の日本では現在の「円」を使うことで何の問題も起こっていません。大量に資金投入しても、得られるものは少ないです。

 

だったらどんな国がデノミを行うのかと言いますと、もちろん「必要に迫られた」国です。

具体的には、「ハイパー・インフレーション」が起こった国などに多いです。

 

名前が格好いい…!

なんて思った小学生的発想の持ち主は、正座しながら経済の勉強をしてくださいね。

ハイパーインフレーションは、「急速な勢いで進行する物価上昇」のことです。

国際会計基準では3年間で累積100%(年率約26%)の物価上昇

インフレを抑制するには様々な方法があるのですが、それを行うの経済力がないような不安定な国々がインフレの後、デノミを行います。

今回ニュースになっているベネズエラが、まさにそれに当てはまります。

とりあえず、お金のケタ数を減らせばいいじゃん

というのは安易ではあるのですが…何も策をうたないよりはマシなのかもしれません。

 

これはえぐい! 世界「 デノミ (デノミネーション)」ランキング

ここまで見ると、デノミは発展途上国で起こるような印象を持つかもしれませんが、先進国でも行われている事例があります。

たとえば1960年にはフランスで1/100のデノミが、1962年には韓国で1/10のデノミが、1998年にはロシアで1/1000のデノミがそれぞれ行われています。

こう聞くと、「デノミ」って普通のことのように思えるかもしれません。ですが、

不安定な国の「デノミ」は、規模が違います……!

 

先ほどから紹介しているベネズエラでは「ゼロを5つ消す」デノミを行っていますが、

こんなの序の口です。

本気のデノミは、ここからです。

 

第5位:ユーゴスラビア(1994年1月1日)

ヨーロッパ南東部のバルカン半島にかつて存在した国家です。今でも「旧ユーゴ」なんて言い方で耳にする機会も多いでしょう。

現在に至るまでの歴史は非常にややこしいのでこちらのニュースサイトにお任せするとしまして、今回は内情混乱真っ只中の1994年、「ユーゴスラビア・ディナール」という通貨に対して行われたデノミをご紹介します。

1/1,000,000,000のデノミ(10億分の1)

9桁のデノミです。一撃で、お金からゼロが9つ消えます。

日本で言えば、「昨日まで10億円だったものが、今日から1円になる」感覚です。

お正月早々にこれですから…国民のみなさんは大変だったことかと思います。

 

第4位:ギリシャ(1944年)

一時は財政破たんで騒がれ、最近EUによる金融支援から脱却したギリシャですが、1941年から1944年にかけてのナチス・ドイツに占領されていた時代は本当にひどいものだったそうです。

通貨「ドラクマ」はほとんど無価値となり、1944年の占領下で実施された「新ドラクマ」はというと、

1/50,000,000,000のデノミ(500億分の1)

となりました。

 

これを日本円に置き換えて考えてみます。

2026年の冬季五輪・パラリンピックの招致プロセスに参加している札幌市が算出した、札幌市として負担する大会経費が約500億円だそうです。

つまり、札幌市の負担は「新1円」となります。

安く感じる? とんでもない!

戦争は悲劇しか生みません。現在ではドラクマは「ユーロ」に切り替えられたため存在しませんが、当時のお金をいまだに大事にしまっている方がもしいらっしゃるなら、後世にまで戦争の残酷さを伝えていっていただきたいです。

 

第2位(同率):ドイツ(1923年)
第2位(同率):ジンバブエ(2009年)

80年の時を経て、ドイツとジンバブエが同率2位です。

そのデノミ率は、

1/1,000,000,000,000のデノミ(1兆分の1)

スルガ銀行が行っていた、不適切融資の総額が1兆円です。

このデノミを日本に当てはめると不正融資は「新1円」だったことになります。

 

スルガ銀行の話は以前に記事でも触れました。

 

この話題を出すと、

デノミとかよりスルガ銀行がやばい

という話になってしまいますね。

 

ジンバブエのデノミについては、記憶に新しい人も多いでしょう。デノミ直前まで流通していた紙幣の最高額は10兆ドル札。為替相場が「1アメリカ・ドル=約4兆ジンバブエ・ドル」

こんなに大量の紙幣、誰も持ちたくありません。

 

対してドイツです。先進国のイメージが強く、先ほどのギリシャではむしろデノミの原因になった側だったにもかかわらず、どうしてジンバブエほどのインフレが起こったのでしょうか?

その原因はひとこと。

お金をたくさん刷ったから

です。

当時のドイツは第一次世界大戦に敗れ、「ワイマール憲法」を制定して共和国となりました。ワイマール政府は軍人への恩給や外国への賠償金などに追われる一方。

社会保障を削減するわけにはいかない。かといって増税するのも困難。

そうだ! お金をたくさん刷れば良いんだ!

こんな私達からしたら「子ども銀行券」や「人生ゲームのお金」を扱うみたいな感覚で、マルク(パピエルマルク)紙幣は大量に印刷されたのでした。

・パンが値上がりしていたから家にお金を取りに帰ると、往復しているうちにさらに値上がりしていた
・トルコ兵の1日の給料が買い物カゴ2杯分のマルク紙幣
・道に紙幣がたくさん落ちてるけど、誰も拾わない

なんて逸話が残されているほど(私が聞いた話なので信憑性に欠けますが……)、当時のドイツのインフレは壮絶なものでした。

1923年にはパピエルマルクからレンテンマルクへと通貨が変更され、事態はひとまず収束。80年以上経った現在では、これまたユーロが主要通貨となっています。

 

実は今回、ベネズエラのデノミのニュースを見た際、このドイツのインフレの話を思い出したから記事を書きたくなったのです…。

 

第1位:ハンガリー(1946年)

とにかく、まずは率を見てもらった方が良いかと思います。

デノミはどんな感じだったかというと…、

1/400,000,000,000,000,000,000,000,000,000のデノミ(40穣分の1)

 

「穣(じょう)」です。数の単位です。

「杼(じょ)」の1万倍です。「溝(こう)」の1万分の1です。

「穣」を「穣」倍すると「阿僧祇(あそうぎ)」になります。

知らない単位を知らない単位で説明するのが楽しくなってしまいました。

 

2018年度の日本の国家予算がおよそ100兆円なので、「40穣円」があるとするならば「4,000兆」倍です。

もはやわけがわかりません。

 

第二次世界大戦後に発生した未曾有のハイパーインフレにより、当時のハンガリー通貨「ペンゲー」の価値は著しく下がりました。1945年5月1日の郵便料金は1ペンゲーだったにもかかわらず、翌年7月には40兆ペンゲーに達したそうです。

「1垓(がい)ペンゲー」紙幣なんかもあったらしく…。「兆」の1万倍が「京」、「京」の1万倍が「垓」です。

ちなみに当時のこの紙幣の価値は「0.2アメリカ・ドル」

デノミって、本当に必要なんだな…と痛感します。

一瞬にしてゼロが29個消えることになりますが…爽快感より疲労感の方が大きいです。

 

余談ですが

第5位だった「ユーゴスラビア・ディナール」ですが、1994年1月1日以外にも過去に数回のデノミネーションを行っています。

たとえば3週間後の「1994年1月24日」には、1/12,000,000のデノミが行われています。(1200万分の1)

さすがに日程が近すぎませんか?

 

トータルでユーゴスラビア・ディナールは初期から比べると

1/120,000,000,000,000,000,000,000,000,000のデノミ(12穣分の1)

となったそうです。

私の書いたゼロの数が、間違っていないことを願います…。

 


物価が上がる ことがもたらす混乱は計り知れないということがわかっていただけたかと思います。

これらを踏まえて、もし現在日本でデノミが行われるとどうなるかについて最後に考えてみたいと思います。

もちろん額面では大幅に安くなったように見えますが、同じだけ貯金や財産も減ったように見えるため、実際のところ基本的に生活は何も変わりません。借金も減りません。

とはいえ、デノミを実施することによりメリットやデメリットは様々生じます。

○メリット

①円の国際的地位がやや向上する(変動が少なくなるから)
②広告業・印刷業などが活気づく(紙幣の印刷)
③コンピューター業界が儲かる(システム変更)
④物欲が増す(見た目上安く見えるから)
⑤資産総額を把握しやすくなる
⑥不明瞭な現金をあぶりだせる(紙幣を一斉交換するから)

 

○デメリット

①経済システムが確実に混乱する
②とにかくコストがかかる
③心理的に不安になる人が続出する(貯金が減ったように錯覚するから)
④経理・事務などでの労働負担が増す
⑤金融業などへの労働負担がさらに増す
⑥便乗値上げが増える(消費税が上がるたびに自販機のジュースが税率よりも高くなっているのと同じ)

 

過労死の問題や働き方改革が騒がれる中、このような策を強行するのは現実的ではありません。

 

ですが少なくとも私が思うのは、

デノミきっかけでキャッシュレス化が進むなら良いことだ!

ということです。

 

時代は確実に変わっています。たくさん紙幣を印刷しなきゃという時代はそろそろ終わるのではないでしょうか?

クレジットカードや電子マネーが使えるようになってきているとはいえ、日本はキャッシュレス化で他国に大幅な遅れを取っています。

先進国で現金決済がいまだに主流の国は日本ぐらいという現状、東京オリンピックの準備を進めていくのであれば、このような部分に配慮する方が大切なのではないでしょうか?

ボランティアを募ったり、銀が足りないからって徴収したりしている場合ではありません!

 

ハイパーインフレーションに苦しむベネズエラでは、かえってキャッシュレス社会に向けて前進しているという皮肉な流れもあるそうです。

このような不安だと言われる国にすら日本が遅れをとってしまうような将来が訪れないことを、心から願っています…。



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