イマサラ聞けない!「小学校でプログラミング必修」について

小学生のプログラミング教育

に関する話をみなさん覚えていますでしょうか?

このたび文部科学省が発表した新学習指導要領の中で、2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化されることが明示されました。その結果、教育業界をはじめとする様々な分野で、その指導方針において転換が求められています。

今年の5月には、大学入試センター試験に代わって導入される「大学入学共通テスト」にも、プログラミングなどの情報科目を導入する方針が固められました。

安倍総理は、

AIやビッグデータなどのIT、情報処理の素養はこれからの時代の『読み書きそろばん』

と述べられたとのことですが、その理屈でいくと霞が関にいる大半のお偉いさん方が江戸時代でいうところの「読みも書きもそろばんもできない」存在になってしまうのですが…。

※もっとも、引用元からの抜粋ゆえに前後関係などが曖昧なため、私が事実と異なる解釈をしていたら申し訳ありません。

 

まぁ当時で言うところの「武士」階級だという認識があるから、少々学問に疎くても良いのかもしれませんね。刀を持つことに意義がある、的な。

ただし、寺子屋が盛期を迎える江戸後期になると、「読み書きそろばん」はもちろん、学問の中心は「文武忠孝」の名のもとで勉学に励む武士になってしまうんですけど。

このような、江戸から明治初期にかけての言葉にかけた、舌触りの良い表現を安易に使うことを私はオススメしません。かえって自分の首をしめることになってしまいかねないので…。

 

話を「小学生のプログラミング教育」に戻します。

プログラミング教育の必修化を推進する背景として、WebエンジニアをはじめとするIT人材が不足しているという事実があります。

平成29年に経済産業省が発表した、「IT関連産業の給与などに関する実際調査結果」によると、IT人材の供給数が2019年を境に減少していくと予想されており、2030年にはおよそ58.6万人のIT人材が不足するという予測が出ています。

最近だと、日本にサマータイムを導入するという話まであり、ますますプログラマーをはじめとするIT人材が必要とされることでしょう。

個人的にはサマータイム導入のためにプログラマーを酷使するのは、いささか無茶な話だとは思っているのですが…。

 

勘の良い方の中にはここまでを読んで、

政府の思いつきにも対応できるようなIT人材を確保するために、子ども達を巻き込んで急にドタバタと動き出しているのでは…?

と疑う方もいるかも知れませんが、

実際のところその見解は、近からず遠からずだと思います。

 

今回は、

今さら聞けない「小学生のプログラミング教育」の話

と題しまして、

・どうしてそんな話になったのか?
・実際に小学生は何を学ぶのか?

について書きたいと思います。

 

 

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50%の人が知らない!プログラミング教育の「今」

先ほども書きました通り、2020年度から実施される小学校の新学習指導要領で、論理的な思考力を育てる「プログラミング教育」が必修化されることになりました。

新学習指導要領とは別に、文部科学省は「小学校プログラミング教育の手引」も公開しています。

中学校でも2021年度、高校でも2022年度からそれぞれ必修化されていきまして、簡単なプログラミングなどを教わることになります。

ですが、

小中高校生の親の43.9%が約2年後に迫った小学校での必修化について「知らない」と答えている

というリサーチ結果も出ているほど、実はまだあまり浸透していません。

 

こうして聞くと、政府がここ2・3年で急に言いだした話のようにも思えるかもしませんが、小学生のプログラミング教育の必要性が訴えられ始めたのは、今から6年前の2012年にさかのぼります。

2012年から、新学習指導要領に基づき中学校の技術家庭科で「プログラムによる計測・制御」が必修になりました。ただし今の段階ではまだ、教員の能力に依存するところが大きいため、現実的な部分としてその効果は運次第というところがあります。

続いて今から5年前の2013年6月に発表された「政府の成長戦略」の中に、プログラミング教育について明記がなされました。

義務教育段階からのプログラミング教育等のIT教育を推進する

という内容です。

 

これらの流れを受けての、小学生のプログラミング教育必修化となっています。

 

さて、「小学校プログラミング教育の手引(第一版)」によると、

小学校におけるプログラミング教育のねらいは…(略)…非常に大まかに言えば、
1「プログラミング的思考」を育むこと
2プログラムの働きやよさ、情報社会がコンピュータ等の情報技術によって支えられていることなどに気付くことができるようにするとともに、コンピュータ等を上手に活用して身近な問題を解決したり、よりよい社会を築いたりしようとする態度を育むこと
3各教科等での学びをより確実なものとすること
の三つと言うことができます。

という記載がされています。(内容の一部を抜粋)

 

そのためよく勘違いされがちなのですが、

小学生のプログラミング教育が必修化されるといっても、「プログラミング」と呼ばれる教科が新たに作られるわけではありません。

教科書もないですし、テストで通知表の評価が決まることもないとされています。

 

新学習指導要領の解説の中には、「算数」「理科」「総合的な学習の時間」の中で、児童がプログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けるための学習活動を取り上げる内容と、その取り扱い方法についての例示があります。

2018年現在における、プログラミング言語別の年収ランキングが発表されましたが、ここに当てはまるような言語を書けるようになったり覚えたりするわけではないということです。

 

プログラミングの授業では、プログラミング言語の使い方を覚えるわけではありません。

「小学生のプログラミング教育」と聞いて、幼い子どもたちが難しい言語をコンピューターに入力していく姿を想像する人も多いかもしれませんが、

小学生のプログラミング教育は、プログラマー育成プロジェクトではない

ということは知っておくべきだと思います。

小学校段階におけるプログラミング教育の目的が、プログラミング言語の使い方を覚えることではない。このことは、文部科学省の発表する資料の中で、「プログラミング的思考」という言い回しがなされていることからもそう判断できます。

 

もちろん、

プログラミング教育だからといって、毎回パソコンやタブレットを使って勉強するわけでもありません。

そういう授業もたまにはあるでしょうが、基本的には使わないと思います。

 

そんなハイテクなものを1人1台導入する予算があるなら、きっと今頃はもうすべての学校にエアコンが設置されているはずですから…。

 

 

じゃあ、「プログラミング教育」って何するの?

小学生のプログラミング教育には、プログラマーになるための勉強は含まれていないことがわかりました。

ここで次に来る疑問として、

小学生はプログラミング教育で何を学ぶの?

ということが挙げられるでしょう。

 

実際に始まったわけではないのであくまで憶測ではありますが、小学生のプログラミング教育で使用する教材は主に以下の3つから構成されると思われます。

①アンプラグド
②ソフト
③ハード

 

①アンプラグド

耳慣れない言葉かもしれませんが、英語では「Unplugged」と書きます。

本来の意味では、電力を使用しない楽器で演奏される音楽のことです。

たとえば楽器でいうところの、エレキギターに対する「アコースティックギター(アコギ)」が「アンプラグド」です。

ここでは、パソコンやタブレットなどの電子機器を使わずにコンピュータの基本的な仕組みや特徴を学ぶことになります。要するに、座学ですね。

 

小学校1年生や2年生の子にいきなりパソコンやタブレットを触らせても、YouTubeを見たりソリティアをするのが関の山でしょう。

※むしろ若干6歳の子がソリティアのルールを会得していると考えたら、それはそれですごいですが…

プログラミング教育を始めて受ける際、まずはアンプラグドにて基礎を学んでからソフトやハードと向き合う場面が増えると思います。

 

簡単だと思ったら大間違いです!

むしろプログラミング教育が行き届いたあかつきには、小学校2年生の息子さんや娘さんにパソコンのことで助けられるお父さんお母さんがきっと急増します!

何も触ってないんだけどなぁ…

っていう言い訳は、今後子どもには一切通用しなくなりますよ!

 

②ソフト

タブレットやコンピュータなどで、専用のアプリケーションを使うプログラミングのことです。「プログラミングの授業」と聞いてまずイメージされるのがこれだと思います。

具体的には、Scratchというプログラミング言語学習環境が有名です。

ブロックをつなぎ合わせるだけでプログラミングができるなど、子ども達ができるだけ簡単に学習するよう触覚的なプロセスを通した構築とテストが売りになっています。

 

Scratchに関しては、NHK教育テレビの番組関連サイト「ワイワイプログラミング」が作られています。

実際に子どもが作ったゲームが紹介されていたりして、柔軟な発想から繰り出されるかなりのセンスを感じます。

子ども向けプログラミング言語『Scratch』の大人向けコースの提供も開始されているようですので、この機会に親子で先取りで学ぶというのも良いかもしれません。

 

③ハード

ハードを使うプログラミングは、ロボットなどをタブレットやコンピュータ上で制御して動かすプログラミングの授業のことです。

レゴエデュケーションの「レゴ®マインドストーム®EV3」や、株式会社アーテック社の「アーテックロボ」などが有名です。

今ではプログラミングの練習用おもちゃが、おもちゃ屋さんでぬいぐるみの横とかに普通に売られている時代ですからね…。

 

 

まとめ

「小学生のプログラミング教育」という言葉を聞いただけの印象と、その内実は多少なりとも異なっているところもあるかもしれません。

今後に向けて大事なことは、

年配の方が、若者にプログラミング含めパソコン全般について尋ねてくる機会は確実に増える

ということです。

 

ただでさえ、情報に疎いお年寄りを狙う迷惑メールや詐欺サイトが多い昨今です。

あなたは見分け方についての知識を持っているでしょうが、世間はまだまだ騙され続けてばかりです。

※見分け方については、以前に書いたものがありますので参考までに記載しておきます。

 

なにか学校で習ったんでしょ?

みたいな感じで、必修前も必修後もひとまとめにして、

若者=プログラミングまで対応している

という印象が、今後今よりもさらに進むことが予想されます。

プログラミングが必修化しても、授業時間が増えるわけではありません。さらに、教育者がプログラミングの授業に完全に対応できているかと言われると、少なくとも最初のうちは手探りで進むことになるでしょう。

施行まであと数年。今後も対応が急ピッチで進められていくはずです。

プログラミングとか面倒臭そう…かわいそうに…

なんて他山の石で終わらせず、必修化の影響を受けていない人や、影響のないお子さんを持つ保護者だって、最低限の知識だけは身につけておきたいところです。

そしてそれが、ゆくゆくは

オウンドビジネス=インターネットを使った自分だけの働き方

を見つけることにも繋がるはずです。



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