「ECサイト」や「ネット通販」は、悪いことなの?

通販サイト「Amazon.com」による、
プライム会員向けのセール「プライムデー」が今年もあった。

開始前から買い物客による支出が
34億ドル(約3800億円)とも予想されていた通り、
もはや現実のバーゲンセールとは比べ物にならないくらい
世界規模でのお祭り騒ぎになっていたみたい。

ネット通販で気をつけるべき
詐欺サイトや迷惑メールの手口と見分け方

については田岡先生の解説にお任せするとして、
(上のリンクから読むことが出来ます!)

今回あたしは、

国や公共団体が「ネット通販」をどのように捉えているか

について考えていきたいと思う。

具体的には、

東京五輪期間中は「ネット通販ひかえて」
前回はなかった混雑リスク、協力呼びかけ

というニュースについて。

無茶言うな!!

ってことが言いたい。

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ネットショッピングは、テレビショッピングとは違うの!

2018年7月7日に実施された公開講座、
「東京2020大会に向けた輸送戦略」の中で、
東京都オリンピック・パラリンピック準備局大会施設部輸送課長が、

ネット通販が物量を増やしていることから、
大会期間中はネットでの注文を控えて欲しい

という趣旨の協力を呼びかける発言をされた。

講義によると、五輪大会期間中には、
関係者の車両としてバス2000台、乗用車4000台が調達されるから
空港や宿泊施設、競技会場などの間を移動することになるとのこと。

そうなると道路交通は高速道路を中心に大混雑するだろうから、
ECサイトから購入された商品の輸送トラックを含めて
全体の交通量をなるべく減らさないといけない
と考えているのはわかる。

だけどこの言い回しを聞くと、こう感じた。

もしかして、ネット通販を利用している人は、
趣味や娯楽でものを買っているだけだと思ってない?

って。

今回のAmazonプライムデーにおける売れ筋は、
「Nintendo Switch」とか「AIスピーカー」とか
趣味によるものが多かったかもしれないけど、

ECサイトは日用品を買うことが出来る場でもあるんだけどな。

生鮮食品を取り扱う「Amazonフレッシュ」っていうサービスだってあるし、
スーパーの店舗自体が各家庭まで宅配サービスを行っている場合もある。

そして、これらを利用して商品を購入する場合ももちろん、
「ネット通販」ってことになる。
インターネットを使って商品を購入してるんだから。

ってことは、

大会期間中はインターネットで生活必需品も買うなってこと?

そんな無茶な話はない。

「大会期間の前に必要なものを納めていただき」たい

という提案が、講義の中であったらしい。

オリンピック大会期間は、

・五輪……7月24日~8月9日の17日間。
・パラリンピック……8月25日~9月6日の13日間。

期間前に日用品を買い込むとしたら相当大量になるし、
食料品なんかは賞味期限がもたないものも多いんじゃ……?

「買い物弱者」は都心にもたくさんいる!

確かにあたしたちのような若い世代ほど、
ウェブショッピングのためにECサイトをよく利用する。

ウェブ上で個人情報を入力するのが信用できない!

って理由からインターネットで物を買わない人も身近にはいるけど、
それでも便利さには勝てない。少なくともあたしは。

・すでに店頭で売られていないものを買える
・いくつかのお店の値段とひと目で比べられる
・そもそも店まで行くのが面倒くさい

っていう風な、お気楽なメリットもたくさんある。
だから2020年の東京オリンピックまでに、利用者はますます増えると思う。

非売品や限定品が買えるのは、かなり大きい。
近くのお店じゃ品揃えにないものだって買えちゃうし。

だけど今回の意見は、

「ネット通販を控えることなんて、あたしにはできない!」
ってダダをこねてるのとは違う。

仮にネットショッピングが禁止されたとしても、
あたし自身は多分生きていくことは出来る。

今までクリックひとつで注文していた商品を、
自分の足でお店まで買いに行けばいいから。
外はめちゃくちゃ暑くて憂鬱な気持ちにはなるけど、
それでも必要なものだったら、気合を入れて薄着で外に飛び出す。

問題は、

みんながお気楽な気持ちでネット通販を利用しているわけじゃない

ってところにある。

利用できなければ生活が不可能になる

という人だっているのだ。

それは、「買い物弱者」と呼ばれる人たち。

「弱者」って言い方には抵抗はあるけど、
国の省庁がそのような呼び名をしているから、
そこは仕方ないかな……。

経済産業省によると「買い物弱者」とは、

流通機能や交通機関に難があり、日用品の買い物が困難である人々

を指すみたい。
「買い物難民」という言い方もしている。

不必要なものを衝動買いしちゃったり、
買った後で
「うわ、こっちのお店の方が安かったじゃん……」
って後悔したりするあたしたちも
ある意味「弱者」であるような気がしないでもないけれど、
この場合は、

値段はさておき、そもそも商品の購入手段が無い

人たちのことを指すらしい。

だから「買い物弱者」の一般的なイメージとしては、

電車やバスなどの交通手段がない上に、
近所にコンビニやスーパーといったお店もない

って状況になるかな。

買い物弱者は増え続けている。

同じく経済産業省によると、
平成27年調査によって買い物弱者は約700万人いるとわかっている。

「買い物弱者」としてまず思い浮かぶのは、
地方の農村や山間部といった過疎地域に暮らす方々。

総務省が今月11日に発表した、
「2018年1月1日時点の住民基本台帳に基づく人口動態調査」によると、
国内の日本人は1億2520万9603人。

その全人口の3割が東京圏に集中しているとのこと。

過疎地域では地理的な理由に加え、
経営難や店員の高齢化などで店舗を閉店しなくちゃいけない
といった要因でも「買い物弱者」を増やしている。

でも、オリンピックは東京が中心でしょ?
都市圏は「買い物弱者」なんて関係ないのでは?

そう考える人もいるかもしれない。
だけど、そんなことは決してない。

○買い物に行く時間がないほど忙しい労働者
○子供の面倒をみるために外を出歩けないお母さん
○足の悪い高齢者

店や交通手段があったとしても、
「買い物弱者」と同じ状況に置かれている人はたくさんいる。

農林水産省では「買い物弱者」と似た意味で
「食料品アクセス困難人口」という人の定義があるのだけど、

店舗まで直線距離で500m以上かつ、
65歳以上で自動車を利用できない人。
店舗は生鮮食料品小売業、百貨店、総合スーパー、
食料品スーパーおよびコンビニエンスストア。
2015年時点の推計対象数は824万6000人。
65歳以上全体の24.6%。

ここでも、若い世代の人は考慮に入っていない。

老若男女を問わず、
ネット通販を利用せざるをえない人はたくさんいるのに……。

ネット通販は、必ず迷惑ってわけではない!

おそらく今回の講義についても、内容としては、

生活に絶対に必要な物については仕方ないが、
健康で外に買いに行ける人に関しては
近所まで行けば買える物をわざわざネットで頼むのは控えて欲しい

という意味なんだと思う。

だけど、

「クリックしないでとは言えないが……」

って言い方をされたらまるで、

ネット通販で物を注文されることに迷惑してます

って伝えたいように聞こえてしまう。

以前に東京オリンピックが開かれた際は多分、
「ネット通販」というものはほとんどなかったと思う。
だからこそ、今も対応に追われて大変に違いないです。

でも、商品がそれぞれの店舗に搬入されるのと同じように、
直接家庭へと運ばれる「ネット通販」も今や重要な物流インフラ。

あたしたちみたいな10代20代の働き方の中にも

インターネットを使ったビジネスとしての「ネット通販」

って可能性もあるわけだし、
それを利用する人も、利用せざるをえない人もいる。

ネット通販=悪の根源

と思われかねない表現や、軽視するような考え方が根底にあるのだとしたら、
それはやめて欲しい。

注意を呼びかける際は、「ネット通販」とひとくくりにするのではなく

控えて欲しい人の例
継続して使い続けても良い例

みたいに、ケースを示して呼びかけて欲しい。
あとは、

自治体ごとにネット通販の受注元を準備する

とか。

たとえばAmazonで商品を注文すると、
1箇所の倉庫から多くの場所へと放射状に配送されるから
どうしても通り道が集約されて道路の混雑がうまれる。

この物流を小規模に分散すれば、主要道路の混雑も緩和できるはず。
認知度の差は出てきてしまうけど、
生活必需品に絞って考えたら効果はあると思う。

ネットとリアルをつなぐものだから
課題が生じてしまうってこともわかるんだけど、

暑いけどクーラーは我慢しよう

みたいな感覚で、

必要なものがあるけどネット通販は我慢しよう

っていう誤解がもし生まれたら、
結果的にすべてが大きなマイナスになってしまう。

物流に優劣をつけることなく、すべてを同列に扱った上で、
インターネットによる買い物も検討してもらいたいと思う。
協力できることは、もちろんあたしも協力したいと思っている。



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